甲状腺のホルモンと病気

甲状腺のホルモンと病気

甲状腺ホルモンには、2つの種類があります。T4(サイロキシン)とT3(トリヨードサイロニン)です。甲状腺からは、1日あたり、T4が約80μg[マイクログラム]、T3が約4μg分泌されます。その大部分は、血清蛋白と結合していますが、実際に直接、体に働く甲状腺ホルモンは、血清蛋白と結合していない極めて微量の遊離T4と遊離T3です。

では、甲状腺ホルモンは、どのような働きをするのでしょうか。大きく分けると、次の3つの働きがあると考えられています。

1.細胞の新陳代謝を盛んにする

 代謝とは、脂肪や糖分を燃やしてエネルギーをつくり出し、生体の熱産生を高めることです。

2.交感神経を刺激する

 交感神経が刺激されると、脈が速くなったり、手が震えたりします。

3.成長や発達を促す

 甲状腺ホルモンは、胎児や小児が正常に成長、発達するために不可欠なホルモンです。

 

甲状腺はさまざまな作用を持っていますが、おおまかに言えば全身の代謝を高めるホルモンであるということができます。したがってホルモンが出すぎると、脈が速くなり、体温も上昇し、汗をかくようになります。反対にホルモンが不足すると、脈が遅くなり、体温は低下し、活気がなくなってしまいます。

甲状腺ホルモンが体内で多くなると

〔動悸〕〔息切れ〕〔汗の増加〕〔体重減少〕〔手の震え〕〔全身の倦怠感〕〔暑さに耐えられない〕といった症状が出ます。これが、甲状腺中毒症の症状です。厳密にいえば甲状腺中毒症と甲状腺機能亢進症は同じではありません。甲状腺ホルモンが多すぎて症状が出るものを甲状腺中毒症と言います。その中で甲状腺が働きすぎて必要以上に甲状腺ホルモンを作っている状態が甲状腺機能亢進症です。

甲状腺ホルモンが多すぎる病気へ

甲状腺ホルモンが不足すると

〔むくみ〕〔寒がり〕〔便秘〕〔皮膚のかさつき〕〔集中力の低下〕〔脱毛〕などの症状がでます。徐々に症状がでてくるため、甲状腺の病気だと分かりにくいことがあります。年配の方では認知症のような症状と間違われたり、むくみは腎臓や心臓の病気と間違われたりすることもあります。

甲状腺ホルモンが足りない病気へ

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