抗甲状腺薬の副作用について

お薬の副作用は、内服し始めて最初の数か月に多く出ますが、まれに長期経過の後に出現することもあります。

1.かゆみ・じんま疹(薬疹)

これは最も多い副作用で、飲みだして数週間で起こることが多いです。頻度は10~20名のうち1名で、じんま疹を抑える抗ヒスタミン剤を併用します。抗ヒスタミン剤の内服により改善する場合には、時間と共にじんま疹がでなくなります。抗ヒスタミン剤がきかない場合、重症な場合(全身に赤い発疹がでるような場合)にはお薬を変えるか、その他の治療を選ぶことになります。

2.肝機能障害

甲状腺ホルモンが変化する経過の中で軽度の肝障害がでてくることがありますが、ホルモン値が正常になるにつれて改善していきます。お薬による副作用の場合は、飲み始めて2週間から3か月以内に起こることが多いため、内服開始時には原則として2週間ごとに検査が必要です。自覚症状がでることはほとんどありませんが、ごくまれに黄疸がでてくることもあります。

3.無顆粒球症

この頻度は1000名中1〜2名で低いのですが、非常に気をつけなければならない副作用です。 白血球を構成しているのは顆粒球やリンパ球です。顆粒球は、バイ菌(細菌)をやっつけて体を守る役割を持っています。もし、この副作用が出現し、顆粒球が減少すると、感染症をおこして高熱(38度以上)や水を飲むのも痛いくらいの喉の痛みがでてきます。

この副作用はやはりお薬を飲み始めて3か月以内にでてくることが多いのですが、稀にそれ以後にでてくることもありますので、定期的なチェックが必要となります。

この症状(高熱・喉の痛み)は風邪や扁桃腺炎の時と同じ症状です。症状がでたら、すぐにお薬をやめて血液検査で白血球数(とその内訳)を測定してください。夜中に熱が出た場合は朝まで待ってから血液検査を受ける位の時間的余裕はありますが、放っておくと命にかかわることがあります。しかし、検査を受けて顆粒球の減少がなければ副作用ではありませんので、お薬を続けてください。

4.その他の副作用

上記以外の副作用も色々ありますので、なにか症状があれば担当医にご相談ください。

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