良性腫瘍に対する手術

良性腫瘍に対する手術の適応

良性腫瘍は、基本的には経過観察でよいものがほとんどですが、 以下のような理由で手術をお勧めすることがあります。

  • 悪性の可能性がある(特に細胞診では診断のつきにくい濾胞癌を想定)。 腫瘍が充実性で大きい、大きくなる傾向がある、超音波で形状が不整である、血中サイログロブリンが高値であるなどが悪性を疑わせる所見と考えられます。
  • なんらかの症状を有している(もしくはこれから予想されるもの)。 気管を圧迫する大きな腫瘍などは、手術の対象になることがあります。

良性腫瘍であれば、かなり大きくならない(5cm程度)と症状を起こしません。 小さな腫瘍でも頚部の違和感(前頚部の圧迫感、飲み込む時のつっかえ感)を訴える患者様がよくおられますが、これには精神的な要素も大きいようです。この場合、手術をすればその違和感が軽減するどころか、逆に悪化することもありますので、あまり手術はおすすめいたしません。

良性腫瘍に行う手術

術前に良性であると分かっている腫瘍に対しては、腫瘍を含む甲状腺のみをとる手術を行います。たいていは、片側に存在する腫瘍を含む甲状腺の半分を摘出する手術(甲状腺葉切除術)を行います。

術後回復の経過・外来での経過

手術後も経過観察は必要ですので、外来への通院が必要です。

良性腫瘍の場合でも、残した甲状腺に再度腫瘍が発生することもありますので、数年に1度は超音波での検査をお勧めいたします。甲状腺を全部摘出した場合は甲状腺ホルモンの補充が必要になります。甲状腺を半分だけとった場合には、甲状腺ホルモンを作る能力が保たれることが多いですが、一部に術後の甲状腺ホルモンの補充が必要になることもあります。

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