バセドウ病に対する手術

バセドウ病に対する手術の適応

バセドウ病の手術の目的は、甲状腺ホルモン産生組織を切除して、異常な甲状腺刺激物質(TRAb)が残存甲状腺組織を刺激しても過剰な甲状腺ホルモンが出ないようにすることです。以下のような理由で手術をお勧めすることがあります。

  • 重篤な副作用(無顆粒球症や肝障害)のために抗甲状腺薬の継続が困難な場合
  • バセドウ病に悪性腫瘍が合併している場合
  • 甲状腺腫が大きく抗甲状腺薬で治りにくい場合

その他TRAbが高いため将来の出産に不安がある方、抗甲状腺薬での完治が困難な方、眼球突出が高度な方、早期に治癒希望の方も手術適応となることがあります。

バセドウ病に行う手術

甲状腺組織を2g以上残す亜全摘術、1g以下残す準全摘術、甲状腺を全て取る甲状腺全摘術があります。

従来は術後の甲状腺機能の正常化を期待した亜全摘術が標準術式でしたが、術後に甲状腺機能が正常になる方は約半数程度です。その上、術後の甲状腺機能が変動し、長期的には残した甲状腺が大きくなり再発する事も多く見られます。亜全摘術により全ての方の甲状腺機能を正常化するのは困難です。

最近では患者様の術後経過を考慮して全摘術もしくは準全摘術をお勧めしています。

例えば、術後再発があってはならない無顆粒球症の方には全摘術か準全摘術を行います。
TRAbが高く出産を控えた若い女性の場合、将来再発がなく、TRAb(胎児の甲状腺機能に影響します)が低下しやすい全摘術を強く勧めています。

術後回復の経過・外来での経過

全摘術・準全摘術を行った方は、術後甲状腺機能低下症となりますので、終生甲状腺ホルモンの服用が必要です。甲状腺ホルモンは副作用がなく、妊娠中、授乳中でも安心して服用できます。

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