

甲状腺ホルモンとは (こうじょうせんほるもんとは)
甲状腺とは
甲状腺は、重さ10〜20g程度・横幅4〜5cm程度の臓器で、首の前面・喉仏(のどぼとけ)のすぐ下にあります。蝶々が羽を広げた時の形に似ていて、男性よりも女性のほうが少し高い位置にあります。
甲状腺の病気になると、甲状腺が腫れて首の下の方が太くなったように見えることがあります。
この甲状腺では「甲状腺ホルモン」が生成されます。
甲状腺ホルモンは、新陳代謝や細胞の成長を促す作用などがあり、私たちが生きていくのに無くてはならないものです。
ホルモンとは
「ホルモン」とは体内で産生されて、体のいろいろな機能の調整を行う微量物質です。血液には、様々な種類のホルモンが流れています。甲状腺ホルモンのように「◯◯ホルモン」と名がつくもの以外にも、アドレナリン・エストロゲン・インスリンなどもホルモンの一種で、100種類以上のホルモンが現在知られています。
甲状腺ホルモンとは
甲状腺ホルモンは甲状腺で作られるホルモンで、下記の2種類が存在します。・サイロキシン(T4)
・トリヨードサイロニン(T3)
甲状腺ホルモンは、脳の直下にある「下垂体」という臓器から分泌されている甲状腺刺激ホルモン(TSH)により調整されています。
甲状腺ホルモンが増え過ぎたり、逆に不足してしまったりすると様々な症状が現れます。
詳しい内容は、下記のコンテンツをご参照ください。
甲状腺の病気の種類
甲状腺の病気は、大きく分けて3つ存在します。1,低下症
甲状腺機能が低下し、甲状腺ホルモンが不足した状態を甲状腺機能低下症といいます。眠気や物忘れ、抑うつ、無気力、肌の感想やむくみ、抜け毛などの症状が現れます。
(代表的な病気)
橋本病(慢性甲状腺炎ともいいます)
2,亢進性
甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、新陳代謝が高まりすぎた状態を甲状腺機能亢進症といいます。動悸や息切れ、多汗、微熱、手指のふるえや不安感などの症状が現れます。
(代表的な病気)
バセドウ病、亜急性甲状腺炎、無痛性甲状腺炎、機能性甲状腺結節(プランマー病)
3,腫瘍
甲状腺の一部に瘤(こぶ)のようなしこり(「結節」といいます)ができた状態です。腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍があり、悪性の場合はその殆どが甲状腺がんです。
(代表的な病気)
腺腫様甲状腺腫、濾胞腺腫、乳頭がん、濾胞がん、悪性リンパ腫
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