2019.10.23

第62回日本甲状腺学会学術集会の報告

2019年10月10日〜12日に群馬県前橋市で開催された第62回日本甲状腺学会学術集会に隈病院の多数の医師が参加しました。

専門医教育セミナーでは、内科科長の伊藤充医師が「甲状腺機能低下症に対するレボチロキシン単独療法のピットフォール」について講演を行いました。イブニングセミナーでは、診療情報管理科科長の工藤工医師が「非専門医はどこまで甲状腺疾患を理解しているか〜決定木システムによる見落とし防止〜」について講演を行いました。ランチョンセミナーでは、内科顧問の深田修司医師が、「当院で経験したマクロTSHについて」講演をしました。メディカルスタッフシンポジウムでは、臨床心理士の田中美香カウンセラーが、「甲状腺癌・多発性内分泌腫瘍1型・2型患者への心理的ケアを中心に」について講演を行いました。口演発表では、内科からは髙橋佐和子医師が、「レボチロキシン(LT4)内服中の橋本病患者における甲状腺体積(TV)と甲状腺ホルモンバランスの関連についての検討」について発表しました。この演題については高得点演題に選ばれました。深田修司医師は、「Tg遺伝子異常症における甲状腺内の血流評価」について、西原永潤医師は、「亜急性甲状腺炎発症時に併存する甲状腺乳頭癌の約3割は超音波検査で見逃されている:710症例の縦断的検討」について、髙坂和芳医師は、「甲状腺びまん性硬化型乳頭癌の発症経過の検討」について、正木ゆづき医師は、「Basedow病合併妊娠における出産前後の病態推移の検討」について発表しました。外科からは、木原実医師は、「穿刺吸引細胞診で良性と診断された甲状腺結節の長期フォロー後の転帰」について、伊藤康弘医師は、「甲状腺微小乳頭癌の取扱い」について、舛岡裕雄医師は、「下咽頭梨状窩瘻に対する内視鏡下焼灼療法の治療成績」について口演しました。ポスター発表では、笠原俊彦医師が、「若年者甲状腺乳頭癌における術前腫瘍体積動態の検討」について、久門真子医師が、「小児期発症バセドウ病患者の長期予後:妊娠と出産についての検討」について、淡野宏輔医師が、「放射性ヨウ素内用療法後に甲状腺眼症が顕在化したPlummer病の2例」について、神谷麻衣医師が、「SLC26A7遺伝子にホモ接合型変異(p.Arg425*)を認めた先天性甲状腺機能低下症の1例」について、南方瑞穂医師が、「バセドウ病加療中に致死性心室性不整脈を発症した若年成人2症例」について、羽田幹子医師が、「RTH診断アルゴリズムで、nonTR-RTHが疑われる症例群の臨床像の検討」について発表しました。このように当院からは合計18演題ときわめて多数の発表がなされました。

なお、関東から東北にかけて甚大な被害をもたらした台風19号の影響で、今回の学会では、12日の午後の講演が中止になりましたが、日本国内のみならず、海外からも参加者があり、大変盛んに甲状腺疾患に関する様々な情報の交換が行われました。

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