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2025.08.05(火)

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読売健康講座「甲状腺の病気 基本セミナー」を開催しました

2025年7月26日(日)読売新聞大阪本社にあるギャラリーよみうりにて、読売健康講座「甲状腺の病気 基本セミナー」を開催しました

「甲状腺の病気 基本セミナー」演題

1.首にしこり?甲状腺がんの可能性
講師:隈病院 頭頸部外科医長 佐々木 崇博 医師

2.甲状腺眼症
講師:隈病院 内科 山岡 博之 医師

頭頸部外科の医師として、特に甲状腺腫瘍の診療も数多く担当する佐々木医師は「甲状腺のしこり」について、良性・悪性の判断や、甲状腺がんの種類、特徴など広く解説しました。

講演では、甲状腺のしこりは実は非常に多くの方に見られるものの、他のがんと比較して、甲状腺がんの悪性度が低いことや進行がゆっくりであることを強調しました。
そのうえで、治療法については、患者様ひとりひとりの症状や環境を考慮しながら、手術治療がメインになること、がんの大きさや転移等の症状によっては、手術を行わない「積極的経過観察」が、隈病院発の治療法として国内外で認められていることを紹介しました。なにより「いたずらに恐れずきちんと病院を受診して、担当医と相談しながら治療方針を決めれば、何も心配ない」と会場の皆様に穏やかに語りかけました。

続いては、内科の山岡医師が、甲状腺の代表的な病気である「バセドウ病」の方に比較的多くみられる症状である目の病気「甲状腺眼症」について、図やグラフを多用し詳しく説明しました。

「甲状腺眼症」は最近になって日本国内でも新薬が開発・販売承認され、患者の皆様の生活の質に大きく貢献する新しい治療法が注目されている病気です。
山岡医師は、内科医として隈病院にて、この新薬による薬物治療に携わっています。
一人ひとりの眼症状が甲状腺に由来するものであるか判断が難しいケースがあるとともに、甲状腺眼症の場合、治療には甲状腺機能の治療を行う内科医と専門の眼科医との連携が重要であることを呼びかけました。

佐々木医師(隈病院頭頸部外科)

山岡医師(隈病院内科)

両講演の後には、質疑応答のコーナーでもご来場の皆様の疑問にお答えいたしました。

当日は、少し外出するだけでもうだるような暑さ。そんな中、多くの方にお越しいただき、熱心にメモをとられる様子が印象的でした。

読売健康講座は、よみうりカルチャー大阪の共催、読売新聞大阪本社のご講演のもと毎年関西エリアで開催しております。
今後とも、甲状腺専門病院として一人でも多くの方に、甲状腺の役割や機能・病気になった場合の治療などについて知っていただき、少しでも早く治療を開始していただくことで、甲状腺疾患患者の皆様のより健康な生活に貢献できるよう、情報発信を続けてまいります。