患者さんの健康チェック

管理栄養士・調理師

管理栄養士・調理師

調理の工夫がつまった
おいしい食事が、
食べる人の心を元気に

当院では、冷凍の加工品などを使用せず「手作りのおいしさ」にこだわっています。患者の皆様の安心・安全はもちろん、食事が楽しくなる献立作りを大事にしています。

仕事内容

甲状腺疾患ならではの
特徴をもった食事作り。

甲状腺による疾患で特徴的な食事は、アイソトープ治療のための「ヨウ素制限食」や術後の「乳脂肪制限食」。それ以外は他の疾患に比べて厳密にコントロールしないといけない数値が少ないため、比較的自由度が大きいのが特徴です。そのため、栄養管理に加え、食材や味付けにこだわり、おいしさをより追求した献立作成に取り組めるというやりがいがあります。患者の皆様の間で「隈病院は食事がおいしい」と評判に。時には「レシピを教えてほしい」という嬉しい声が届くこともあり、スタッフの喜びにもつながっています。

患者食のほか、職員や園児用の昼食も。
喫食者に合わせて調理方法を工夫。

栄養科では、「患者食」「職員昼食」「当院経営の保育園の昼食とおやつ」の3種を提供しています。ひとくちに「食事」と言っても、喫食者それぞれの「おいしい」「食べやすい」は違うもの。例えば患者食は、甲状腺疾患という特徴上、飲み込みやすさを考えた食材選びを。また、園児は口が小さく噛む力を育む時期なので、細かく刻んだり少し柔らかめに仕上げています。職員昼食については、毎月新メニューを入れたり汁ものにバラエティをもたせたりと、職員が昼食時間を楽しみ、働くエネルギーになるような献立を心がけています。喫食者に合わせた調理をするための、探究心や応用力が求められる仕事です。

スタッフの意見がメニューや調理法に
大きく反映される風通しの良さ。

栄養科では、献立作成から食材選び、調理法に至るまで、喫食者にとっての「おいしい、食べやすい」を追求。それをマニュアル化して共有することで、一定のクオリティで食事を提供できる体制を整えています。そのために毎週ミーティングを重ね、職種や経験年数に関係なく「これは作りにくい」「残食が多かった」などの意見を出し合い、改善に努めています。また、「術後絶食期間が長い方の回復食にムース食を出せないか?」といった病棟からのオーダーに対して、調理師がメニューを試作し、管理栄養士がまとめて栄養科として提案するケースもあります。

365日、早番・遅番体制で入院される方の食事をサポート。

1日の平均提供食数は、患者食:30食、職員昼食:120食、保育園食:6食。
患者食があるため365日稼働。患者食の朝食・夕食作りのため、早番・遅番があります。管理栄養士3名(1日2〜3名勤務/8:00~18:00の間でシフト勤務7.5時間)、調理師6名(1日3〜4名勤務/6:30~18:10の間でシフト勤務7.5時間)、調理補助6名(1日2〜3名勤務)の体制。

栄養管理業務

【食事計画】患者食・職員昼食・保育園食ごとに院内基準を作成。疾患別、アレルギーや嗜好、成長過程に対応した食事計画を立て、実施します。
【食事指導】患者の皆様への食事指導のほか、保育園食では、園児の成長に合わせた献立作りに加えて、好き嫌いが多く食が進まない園児について、時に保護者との面談を交えながら改善のアドバイスを行うこともあります。

給食管理

【献立作成、発注】院内基準に基づいた患者食・職員昼食・保育園食の献立の作成・発注および在庫管理を行います。患者食と保育園食は3週間、職員昼食は2か月のサイクルメニューとなっており、定期的に新メニューの作成や試作、既存メニューの改善を行います。
【調理、提供】患者食と職員昼食は調理師が、保育園食は管理栄養士が担当します。食器洗浄と職員昼食の食材の下処理と盛りつけを調理補助が行います。

衛生管理

食中毒や異物混入のリスクを回避し、衛生的に安心・安全な食事を提供するため、スタッフ自身および栄養科内の衛生管理を徹底します。手洗いや身だしなみのチェックなど、自分自身が感染源とならぬよう食生活も含め注意を払います。菌やウィルスは肉眼では見えないため、調理時の温度管理やこまめな掃除が欠かせません。また、落下菌や食器・調理器具の拭き取り検査を定期的に行い、清潔を保てているかもチェックします。

仕事場の光景

管理栄養師・調理師として所属する先輩の紹介や、スケジュールなどをインタビュー形式でご紹介します。