2021.09.10

橋本病の診断基準(診断ガイドライン) (はしもとびょうのしんだんきじゅん(しんだんがいどらいん))

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橋本病の診断基準

日本甲状腺学会による橋本病の診断ガイドライン(表1)を示します。本症の確定診断は、古くは病理組織学的特徴が中心でしたが、現在は、臨床症状として、甲状腺のびまん性腫大や甲状腺機能低下症の症状があり、抗甲状腺自己抗体「抗サイログロブリン抗体、抗甲状腺マイクロゾーム(またはTPO)抗体」が陽性であれば、慢性甲状腺炎(橋本病)と確定診断してよいと考えられています。一般的には図1のように診断していきます。抗甲状腺自己抗体が陰性の場合、診断のためには以下のような検査を追加します。

1)甲状腺超音波検査
本症では、病初期に甲状腺内部に粗雑なエコー像が認められ、進行するに従い、内部エコーが不均一となり、低下してくるため、参考所見となります。

詳しい内容は、下記のコンテンツをご参照ください。

>>>「超音波画像(エコー画像)で見る甲状腺の病気」へ


2)穿刺吸引細胞診
細胞診にて、リンパ球浸潤や上皮細胞の好酸性変化が認められれば本症と診断できます。
 

図1慢性甲状腺炎(橋本病)の診断フローチャート

[慢性甲状腺炎(橋本病)の診断ガイドライン(日本甲状腺学会)]
 
(A)
1,びまん性甲状腺腫大
但しバセドウ病など他の原因が認められないもの
(B)
1,抗甲状腺マイクロゾーム(またはTPO)抗体陽性
2,抗サイログロブリン抗体陽性
3,細胞診でリンパ球侵潤を認める
慢性甲状腺炎(橋本病;a)およびb)の1つ以上を有するもの
 
付記
1,他の原因が認められない原発性甲状腺機能低下症は慢性甲状腺炎(橋本病)の疑いとする。
2,甲状腺機能異常も甲状腺肥大も認めないが、抗マイクロゾーム抗体およびまたは抗サイログロブリン抗体陽性の場合は慢性甲状腺炎(橋本病)の疑いとする。
3,自己抗体陽性の甲状腺腫瘍は慢性甲状腺炎(橋本病)の疑いと腫瘍の合併を考える。
4,甲状腺超音波検査で内部エコー低下や不均一を認めるものは慢性甲状腺炎(橋本病)の可能性が高い。