お知らせ

2025.09.22(月)

学術活動

名誉院長宮内昭が台湾高雄と台北で招聘講演

当院名誉院長 宮内 昭が、2025年9月13日に、台湾高雄市において台湾頭頸部腫瘤医学会に招聘され「反回神経と上喉頭神経外枝の温存と切除された場合の再建」について講演しました。

これらの神経は甲状腺癌の浸潤によって麻痺したり、手術時に合併切除を要したり、あるいは手術操作によって麻痺することが少なくありません。
反回神経が麻痺すると嗄声となり一息でしゃべれる長さが短くなります。
また、上喉頭神経外枝を損傷すると高い声が出なくなり、長くしゃべると疲れます。

甲状腺の手術においては、これらの神経をキチンと温存することが重要です。
切除しなければならない場合には種々の術式で反回神経を再建すると音声がほぼ回復します。

隈病院では以前からこの様な再建に努めてきました。
最近、上喉頭神経外枝外枝の損傷に対して、新術式:頸神経ワナ・外枝吻合を世界で初めて行い、高音が70-80%回復するようになりました。
この講演は非常に好評であり多くの質問がありました。

さらに、宮内はこの機会にと台湾内分泌外科学会にも招聘され、台北市にて当院で1993年から世界に先駆けて行ってきた「低リスク甲状腺微小乳頭癌に対する積極的経過観察の30年以上の経験」について講演しました。
この講演も大好評であり、多くの質疑応答がありました。

台湾頭頸部腫瘤医学会会長の王先生と宮内名誉院長

台湾内分泌外科学会で講演する宮内名誉院長